2匹の蝶々
それもその筈。
自分の子供が、双子の姉弟が…
お互いに服を乱して、淫らにキスをしていたのだから。
「あ、あなた達…」
やっとお母さんが出した声は震えていた。
「お…母さ…」
心は目に涙を溜めてお母さんを見る。
とうとう…バレてしまった。
二度目だ。
俺は油断しすぎた事に今更後悔した。
もう、遅い。
「お母さん」
俺は強気にお母さんを呼んだ。
こうなったら、また一から話すしかないだろう。
しかし。
「…て…さい…」
「…え」
お母さんが小さく呟くので聞き取れなかった。
すると、お母さんはキッと俺を睨んで叫んだ。
「出ていきなさい!!」
また…
お母さんを怒らせてしまった。