2匹の蝶々


それもその筈。

自分の子供が、双子の姉弟が…


お互いに服を乱して、淫らにキスをしていたのだから。

「あ、あなた達…」

やっとお母さんが出した声は震えていた。


「お…母さ…」

心は目に涙を溜めてお母さんを見る。


とうとう…バレてしまった。

二度目だ。


俺は油断しすぎた事に今更後悔した。

もう、遅い。


「お母さん」

俺は強気にお母さんを呼んだ。

こうなったら、また一から話すしかないだろう。


しかし。


「…て…さい…」
「…え」

お母さんが小さく呟くので聞き取れなかった。


すると、お母さんはキッと俺を睨んで叫んだ。


「出ていきなさい!!」


また…

お母さんを怒らせてしまった。

< 96 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop