恋愛一色
直したくても、直すことなど出来なかった。


これが俺のスタイルなのだから。



『遥斗~!帰ろうぜ!』



放課後、俺は隣のクラスの遥斗を迎えにいく。


毎日の日課だ。


遥斗はゆっくりと自分のペースで帰る支度をしている。


待つのはもう慣れた。


そして数分後、遥斗は教室から出てきた。



『悪いな、帰るぞ』




『余裕だから!』



俺と遥斗は部活をやっていない。



部活をしている間に女と遊べる。


遥斗はただめんどくさいという理由で部活をやらないのだろう。



そんな俺は学校が終わるとすぐに家に帰る。



でも遥斗は家に帰るのではなく、施設へと帰るのだ。


施設に入っていく遥斗の背中が普段より小さく見える。



『お前も早く幸せになれよ…』



俺は遥斗の背中に向かって小さく呟いた。
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