恋愛一色
真美が去っていくと、俺はもう一度空を見上げ小さく舌打ちをした。


もう少し夕日が沈むのが遅かったら、あの場所を探すことができたのに…


『帰ろ…』



まだまだ肌寒い季節、

春だからと言って油断は出来ない。


俺は自分の体温で暖かくなったズボンのポケットの中に手を入れ、歩き出した。



『日曜日…なんかあったよな?』



日曜日…何か予定があったはずだ。
でも思い出せないでいた。


また思い出すのは家に帰ったあとだった。


あの人からのメールを見て、思い出した。



『やべぇ…』



家に丁度ついた頃、メールが届いた。
俺はそのメールを見る。見た途端、俺の思考回路が止まった。


携帯を持っていた手が次第に力が抜けていき、地面に落ちた。


そして頭を抱え、焦りだす。




メールの内容はこうだった。



《日曜日、14時に駅にきてね》



そう、千尋からのメールだった。
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