恋愛一色
真美の目は更に丸くなる。


俺は下を向き、その光景をあまり見ないようにした。


俺は必死になって頭を回転させた。


どういう言い訳をしようかと、考えていた。



俺はまた千尋に嘘をつこうとしていた。



『え?ちょっと…響?』


真美は訳が分からなくなったのか、俺に助けを求めてきた。



『……………』


俺は真美の助けに応えることは出来なかった。


千尋が俺を見つめる視線が痛くて、怖くて、口が動かなかった。



すると信号が赤に変わった。


車のクラクションが鳴り響く。


俺達の体はその音に反応をする。



『早く渡ろ!』


真美が道路の先へと進む。



俺も歩きだそうとしたとき、千尋が俺の腕を掴み、真美が歩いて行った場所と反対側に走って行った。


俺は千尋についていく。


『ちっ千尋?』



『話しがある』
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