恋愛一色
『どこいった?』


人に押しつぶされながら、俺は遥斗を探す。



きっとあいつのことだから静かな場所にいるんだろうな、と思い俺は木が立ち並ぶ場所に向かった。



そこには案の定、遥斗がいた。



『やっぱな』



ホッと一安心をし、遥斗のところへ行こうとした。


だが、遥斗は女の子二人に話しかけられていた。


遥斗はすごく嫌そうな顔をしている。


しばらくその光景を見ていると、女の子たちは去って行った。



きっと遥斗がなんか言ったんだろうな。



俺は偶然を装い、遥斗がいるところに向かった。


『あっ遥斗!!お前どこに行ってたんだよ!』



『響を見失って』



…何だそれ、俺は知ってんだからな。



つい笑いそうになったが俺はぐっと堪えた。




『仕方ねぇな!ほら!お前の持ってきてやったから!』



俺は遥斗に受付で貰った封筒を渡し、校舎の中に入って行った。
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