恋愛一色
一人になると孤独感が溢れる。



両親が俺を一人にしたというトラウマが俺を襲うんだ。


一人は寂しい。


だから女と遊ぶんだ。



これを知っているのは弱音を吐ける遥斗しか知らない。



俺は気分転換するために外へと出た。


もうすぐ…この世界には冬がやってくる。



街はクリスマスカラー、一色となる。



クリスマスは赤と緑。


危険は黒と黄色。


空は青、雲は白。



世界はさまざまな色で構成されている。



俺はふと思ったんだ。



…じゃあ恋愛は?




『…つまんねぇの』




この答えを知るのはまだまだ先。



あの人に出会って、俺はこの答えを知ることとなる。



俺は制服のまま街をぶらぶらしていた。




『ねぇ今暇?』



俺はゆっくりと声がする方向を見た。




『…誰?』
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