恋愛一色
『あっ…』



話しかけようと思ったのだが、すぐに勇気は出なかった。



『くそ…』



俺は小さく舌打ちをし、帰る準備をし、遥斗のところへ向かった。


だが、遥斗の席に遥斗の姿はなかった。



カバンもない…
どこ行った?あいつ。



俺は急いで教室を出ていく。



まさか俺を置いてった?


階段付近に来たとき、階段を下りている遥斗の姿を見つけた。



『遥斗!!ちょっと待てって!置いていくな!』


俺は遥斗のあとを追いかける。



遥斗は俺の声になにも反応しずに、黙って階段を下りていた。




『遥斗、置いてくな!』



俺がこう言うと、遥斗は俺を睨んできた。



俺の動きが一時停止をする。




『はっ遥斗!?怖いって』




『別に…』




遥斗?どうかしたか?



…なぁ遥斗?



笑ってくれよ…
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