恋愛一色
遥斗は呆れた顔で俺を見ていた。



『ははっ当たり。分かる?』




『あれだけ飲んでたらヤバイだろ?しかもお前弱いし』




…やっぱりな…
改めて俺は酒が弱いと聞かされたみたいだ。
昨日の記憶すら全くないし…



『…飲みすぎた…』



視界がクラクラとする。俺は今回っているのか?そんなわけない。
大丈夫かよ、俺。




『水やろうか?』



すると遥斗が痛そうな表情を見せた俺を見てこう言った。




『やっいらねぇ、大丈夫…学校行こうぜ?』




こんなところでロスタイムなんかしてられるか。


早く先生に会いたいんだよ。
きっと先生に会ったら治る…はずだ。



俺は元気なフリをして学校に向かうが、そのフリはあまり保たない。




俺の歩く歩幅がだんだんと小さくなっていく。




『あ~…治らねぇかな…』



『お前が悪いんだろ?あんなバカみたいに飲むから』
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