恋愛一色
俺は遥斗の方に駆け寄った。



『誰とか聞けよ!』



腕を掴み、遥斗にこう言った。




『聞いて欲しいなら聞くけど?』




『素直じゃねぇな!
えっと…えっと…』




なかなか言葉が出ない。痺れを切らした遥斗は俺の存在を無視し、学校に向かっていく。




『ちょっ遥斗!いっつも俺を置いていくな!』




走るたび、頭が痛くなる。
俺は痛さを必死に堪えた。



『じゃあ誰だよ?早く言え』




心臓の鳴る速度が速くなっていく。


言うよ…言うから…




『…佐藤先生だよ…』




俺の告白を聞いた遥斗はどうするかな?
幻滅するかな…
俺…好きになる相手間違えたかな…




『それって…担任?』



遥斗が聞いてきたので、俺は頷いた。





『まじかよ…ははっ…響らしいわ』





お前は、なにも言わないのか?
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