恋愛一色
遥斗が初めて俺に笑顔を見せてくれた。


それが凄く嬉しくて…
夢にまで出て来ちゃったよ。


また見たい。
今度は菊地唯にも─…



…─昨日の雨が嘘のようだった。


カーテンを開けると、広がっていたのは、真っ青な空。


まだ乾いていない雨の雫が、キラキラと太陽に反射をし、とても綺麗に輝いていた。


そしていつものように支度をし、遥斗を迎えに行き、学校へと目指す。


遥斗を見ると昨日の笑顔を思い出してしまって、笑えてきてしまう。



これで一安心だ。
遥斗が少しだけ人間らしくなったから。



教室につくと、俺は昨日と同様に、先生がいる社会科資料室に向かう。



遥斗はきっとまた屋上だろうな。


あいつ、あの場所が好きみたいだから。



『先生?』



昨日のことが蘇る。
昨日…ここで先生を抱きしめた。


そのことを思い出すと、次第に緊張し始めた。
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