恋愛一色
『いい夢見れたよ。先生の夢』


俺は先生の背中を見つめた。

暗くてよく見えないが、綺麗なのは確かだ。


そして、俺は先生を奪った。


なんだろう?この優越感。


嬉しくて、でもなんだか恥ずかしくて…


もう一度抱きたいという欲望が溢れだす。


『どんな夢だったの?素敵な夢?』


先生は赤色の冷蔵庫からペットボトルの水を取り出し、花柄のグラスに注いだ。



『先生の夢。先生と笑ってた』


俺はベッドのシーツを見て、照れながら言った。


先生はグラスに注いだ水を一口飲み、机に置き、俺に近づいた。


そして顔を近づけて、微笑んだ。



『先生?…美幸って呼んでよ?』



『み…美幸…』



『うん…』



先生は俺にご褒美の接吻をした。


俺は先生を抱き寄せて、ベッドに寝かせた。


『美幸?誘ってんの?』


俺が冗談っぽく言うと、先生は俺を強い眼差しでみて、『そうよ』と言った。
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