恋愛一色
まるで、寂しがり屋のウサギみたいだ。

可愛くて、小さくて…
また欲望が芽生えそうだよ?



『食べるよ。折角作ってくれたんじゃん』



『本当?じゃあ温めるね!』



美幸は立ち上がり、パスタを持ってレンジにいれた。



少し経ち、レンジから出てきたのは、湯気が立っているパスタだった。


美幸は俺の前にそれを置き、今度は自分の分のパスタをレンジの中に入れて温めた。



『いただきます』


出来立てより少し見た目が悪くなったトマト色をしたパスタ。


俺は一口、口の中に入れる。



『どうかな?』



『んまい!やばいってこれ!最高!』



俺は口に手を当てて叫んだ。


俺の言葉を聞いた先生は、ホッとした様子を浮かべ、『ありがとう』と俺にお礼を言った。



俺はパスタを口の中に運び、忽ちお皿の中は空っぽになった。



満足すぎて、もう動けなくなっていた─…
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