恋愛一色
俺は学校に続く道を走っていく。
遥斗も一緒に…

校門に近づいていくと、俺の愛しい人の姿が見えた。


俺は緊張が限界を越したのか、足を止めた。


『どした?』


俺の異変に気づいた遥斗が俺に聞いてきた。


『…やべぇ…すげぇ緊張してきた』



俺は視線を足元に落として、体を落ち着かせるが、なかなか出来ないでいた。


『…今更かよ?ほら、行くぞ』


遥斗は俺を置いて歩いて行った。


そして先生と肩を並べ、何かを話している。


それを見た俺はいてもたってもいられず、叫んでいた。



『遥斗!!お前ー!!』

俺は動かなかった体を無理矢理動かし、勢いよく走った。


遥斗はそんな俺を見て、笑いながら校舎に向かって走って行った。


俺は美幸のところまで行き、笑顔を見せる。


『おはよう…』


照れた口調で俺は言う。


『…おはよ、響君』
< 216 / 313 >

この作品をシェア

pagetop