恋愛一色
俺は美幸の唇に自分の唇を軽く当てた。


先生も目を閉じて俺を受け入れてくれた。


資料室のカーテンがゆらゆらと揺れている。


その間から顔を覗かせる太陽が、俺たちを監視しているみたいだ。


そんな緊張感で溢れている場所で、俺は我慢出来なくなったのか、美幸を抱き寄せていた。


いつか誰かが来るかもしれないという恐怖が、その先の俺の行動を止めた。



『あっごめん…』


俺は一歩、美幸から離れ、謝る。



『ううん、いいの。びっくりしちゃった』



美幸は白い歯を見せて、髪の毛を耳にかけた。


その仕草にドキッとしてしまう。



『でもこういうのもいいね?隠れてするのも』


こう言って、美幸の腰に手を当てて、俺に近づけた。



『響君?』



『もう一回していい?』


俺は美幸におねだりをすると、美幸は静かに目を閉じた。


そして、そっと口づけをした─…
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