恋愛一色
孤独感に押し潰されて、
俺はこの世界から逃げていたのかもしれないな。



遥斗と一緒に─…



俺は朝食を急いで食べ、遥斗の待つ自分の部屋に戻って行った。




『悪いな!遥斗!』



部屋に入ると、ベランダで空を眺めている遥斗の姿あった。


若干冷たくなった風が部屋の中に無断で入ってくる。


揺れるカーテン。


揺れる遥斗の髪。



遥斗が見つめる瞳が…また寂しそうだった。




『さみぃって…』


俺は遥斗のいるベランダに出た。



太陽が街を照らす。


小学生や、学生で道が溢れていた。



遥斗は相変わらず無言。



『楽しいか?』




『別に…』



『そっか…』



俺は部屋の壁にかけられていた時計を見る。



『やばいじゃん!!』



俺は慌てて部屋に入り、制服に着替えていく。
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