恋愛一色
一歩、一歩。
俺の足は目的地の駅へと進んでいく。


俺は何も考えずに、ただ体を動かすだけ。


考えたら…また涙が出そうだったから─…



そして俺はついに目的地まで来てしまった。


駅にはあまり人はいなくて、俺は近くにあったベンチにちょこんと座った。



そしてポケットから携帯を取り出し、受信ボックスを開く。


そこには今までやってきた美幸とのメールがあった。


美幸のメールの内容を見ていく。


最近まで普通だったメールが、ここ数日間の間でガラッと変わっていた。


毎日交わしていた『好き』という言葉も殆どない。



どうして?


そんなの分かるわけないよ…



俺は携帯をぎゅっと握りしめ、目を閉じた。



また…夢であったらいいのに…と願った。




『響君?』



すると誰かが俺を呼んだ。


俺は目を開け、顔を上げる。




『…美幸』
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