恋愛一色
美幸はエンジンをかけ、車を動かした。


有線から流れる曲は、最近ヒットした恋愛ソング。
でも…その曲は、失恋ソングなんだ。



その曲を聞いていると胸が痛くなって苦しくなる。


俺はずっと外を眺めていた。


すると、俺は車内からある人を見つけた。


焦った表情を見せて、信号待ちをしている遥斗に。



『あれ?遥斗?ちょっととめて?』



俺は美幸にこう言うと、美幸は車を道路の隅の方にとめた。



『遥斗?こんなところで何してんだよ?』




俺は窓開け、遥斗に向かって言う。


遥斗は俺に気づいたのかこちらに向かって走ってくる。



『響っ…』



『橘君?どうしたの?こんなとこに一人で』



『先生…唯は今どこにいるか分かりますか?』



遥斗は運転席にいた先生に尋ねていた。


俺はその遥斗の言葉に耳を傾ける。
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