恋愛一色
車内は静かで、有線すら流れていなかった。


空も暗く、光がない車内を余計暗くした。



俺の体が小刻みに震え出す。



美幸の答えをただ黙って待っていた。



『…好きよ?』



俺は美幸の答えがはっきりと聞こえなかった。
だから俺は美幸の方に顔を向ける。



『今…なんて?』



美幸は俺の方に視線を向け、あの大好きな笑顔で俺を見つめてくれた。



『好きよ…』



そしてこう言ってくれた。



『…良かった~!』



俺はホッとしたのか、一気に顔が緩む。



だってさ?
『嫌い』って言われそうで怖かったんだ。



『でも…なんで会ってくれなかったの?』



俺は一番疑問だったことを聞いた。
好きなら、会ってくれるはずだろ?



『忙しかったのよ。ごめんね?』



『ううん…いいんだ。これから沢山会えればさ』


俺がこの言葉を言った瞬間、美幸から笑顔が消えた。


俺はそんな姿を見逃したりはしなかった─…
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