恋愛一色
太陽は容赦なく俺の肌を焦がしていく。


でも俺はひたすら待った。

すると、後ろから誰かに声をかけられた。



『響くん…』



少し寂しそうな声を出して、俺の名を呼ぶ君は…美幸だろ?



俺は後ろを振り返る。
そこには夏らしい格好をした美幸が立っていた。


『…美幸』



『お待たせ、どこか入ろうか?暑いから』



美幸はこう言って、駅の中に入っていく。


俺はその後を無言でついてゆく。


これから何を言われるのかという恐怖感を抱いて進んでいく。



そして美幸が駅の中にある洒落た喫茶店の前で足を止めた。



『ここに入ろっか…』



『うん…』



俺はただ頷くだけ。



喫茶店の中に入り、席へと案内される。

喫茶店の名前は英語で読めなかったが、赤と白で統一された喫茶店は、美幸の部屋を連想させる。


また、恐怖感が増す…
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