恋愛一色
『約束?』



『もしその別れた彼女ともう一度逢うことが出来たら絶対離さないって。必ず守るって』



『…出来るかな…』



『また逢えたらきっとその人が運命の人だと思う。叶うと願い続けて、逢えると願い続けて。そしたらきっと叶うから─…』



その言葉に俺は救われた気がした。
美幸と別れたあと、かなりのダメージを食らった俺の心はズタズタだったが、光輝さんと彼のおかげで少しだけ和らいだ。

そして最後の彼の言葉は、深く俺の心に刻まれた。



『ありがとうございます…なんだか少し楽になりました』



彼は真っ直ぐ、星を見つめて笑っていた。




『叶うと思ったら叶うんだよね?……─百合…』



するとその一番綺麗な星が、さらに輝きを増した。
まるで彼の言葉に答えるかのように──……
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