恋愛一色
遥斗の言葉を聞いた俺は遥斗を見上げた。



…頑張れ?

何でそんな言葉を俺に言うんだよ?


頑張れ?

頑張れ?


俺は今から最低なことをしに行くんだぞ?

前みたいにでけぇ声を張り上げて俺を叱ってくれよ。


俺は唇を噛み締め、遥斗の横を通り過ぎていく。



『…当たり前だ』



この時、ついに俺は遥斗に見捨てられたと思った。


俺に呆れたのだろう…



ごめんな…俺、バカだからこんなやり方でしか復讐出来ないんだ…


でも遥斗だけは…俺を見捨てないで欲しかった。



俺は空を見上げ、込み上げてくる何かを必死に抑えた。



今日の空は、雲ひとつないすっきりとした青空。



俺は立ち止まって、空をしばらく見つめていた。



そして俺のゲームはまた始まる。




─…約束の時間まで…




あと少し──…
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