恋愛一色
俺が中学二年生の時に、ゲームは始まった。


寄ってくる女は、ただ自分の欲求不満を満たすために俺を利用しているのだと思っていた。



そして俺も寄ってくる女をいいように利用した。



恋愛は質より数という俺の中の方程式は、あっさり破られてしまうのだった。


あの人に──…



俺がおかしくなったのは中学二年生まで遡る。


俺はいつも屋上にいた。


遥斗、和馬、淳、俺の4人でよく授業をサボっていた。


だがこの日は、遥斗と俺しか屋上にはいなかった。



『遥斗、昨日告白されてたろ?』



俺は寝転びながら、空を見上げている遥斗に質問をした。



遥斗は動揺すらせずに小さな声で呟いた。



『興味ないし』



遥斗はよく告白をされる。でも全て断っていた。


質問をすると毎回同じ答え。



《興味がない》




俺はすごい疑問に思っていた。
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