恋愛一色
そんなくだらないことを思っていたら、ベットで寝ていた千尋が起きた。


裸のまま起き上がる千尋に、俺は暖かい毛布を肩に掛けてあげた。



『よく寝れた?』



『…恥ずかしい…』


千尋は毛布に顔を埋め、顔を真っ赤にしていた。



俺は千尋の頭を撫でてあげた。



『…ねぇ響?』


すると突然千尋が顔を上げ、俺を真剣な目で見つめた。


その瞬間、窓の隙間から冷たい風が吹いてきた。



俺はその窓の隙間を閉め、もう一度千尋がいるベットのところに戻った。




『どうした?』



『この痕…なに?』



千尋は俺が着ていたスエットを捲り上げ、胸についていた赤い痕を指さした。




…これは…さながつけた痕だった。



昨日、証拠を爪で消したはずなのに、まだうっすらと残っていた。



俺はどう言い訳をしようか必死になって頭をフル回転させた。
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