君の瞳が愛をささやく
「うえー…気持ち悪い…」


「大丈夫?」


「…なんとか。」


水を飲むのも嫌がるから、背中をさすってやるぐらいしか出来ない。


「つわりがひどい家系なの?」


「うーん…
お母さんも私を産むときはつわりがひどくて、弟のときは大丈夫だったって。」


「じゃあ最初が辛いのね。」


「そうみたい…」


もう少ししたら安定期だけど、それまではろくに食べられないみたいだし…心配だな。


「とりあえず式の間だけでも収まると良いんだけど…」


「うん、頑張る…」


真っ青な顔で笑いながら頷いた。


「臣待ってるかな?」


「呼んでくる?」


「ううん、大丈夫。」
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