君の瞳が愛をささやく
式は無事に終了した。


途中で手順を間違えた臣が少し慌てていたが、澪ちゃんがさりげなくフォローしていたのが笑えた。


最後のブーケはなんと莉緒がゲットした。


少し恥ずかしそうに、でも嬉しそうにブーケを抱きしめた莉緒はすごく綺麗だった。



「莉緒、今だから言うけどなぁ…
あの手紙、かなり堪えたよ…」


式が終わった教会のベンチに並んで座った。


「…ごめんなさい。
あの時はあれで良いんだって信じてたの。
でも…そんなの身勝手だったよね。」


莉緒が困ったように笑った。


「本当だよ…
二度と御免だからな?」


「…うん。」


俺は莉緒の手を握った。


莉緒もゆっくりと握り返してくれた。
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