君の瞳が愛をささやく
今思うと、あれは初めての嫉妬だった。


でも子供だった私は、陸の事なんか興味の無いフリをした。


「陸は友達よ?」


何人にこう言ってきただろう。


「莉緒さん、好きです。
俺と付き合ってください!


「ありがとう。
でも今は、お付き合いとか考えられないの…
ごめんなさい。」


何度こう言って断っただろう。


告白は嬉しい。


でも告白されたいのはあなたじゃないの。


だって私は…


私は昔から、陸の事が…



ふぅ…


考え事しながらだと、なかなか勉強が進まないわね。


コンコン


時計は1時を過ぎていた。


「姉さん、起きてる?」
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