君の瞳が愛をささやく
臣は部屋を出て行った。


臣の部屋の扉が閉まる音が聞こえてから、私は軽くため息をついた。


陸が来る…


陸と澪ちゃんが出会ったのは、臣と澪ちゃんが付き合いだした頃だから…確か半年くらい前。


陸が家に来た日に、たまたま澪ちゃんも遊びに来ていた。


初対面だったのに気づいたら仲良くなっていて、帰る頃にはすっかり馴染んでいた。


『ねぇ澪ちゃん?
陸が家に遊びに来る事…
秘密にしてくれる?』


帰り際、私は澪ちゃんにそっと呟いた。


『良いですけど…なんでです?
あっ!?
陸さん実は家出中とか…?』


澪ちゃんは真剣な表情でそう言った。


『違うよ、澪。
家が隣同士とは言え、俺達の家に陸兄が来るって知れたら大騒ぎになるから。
だから秘密にしてほしいって事だよ?』
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