君の瞳が愛をささやく
臣は顔を真っ赤にしながら抗議した。


相変わらず、憂い奴。


陸は…


俯いたまま険しい表情。


「陸?」


私が小声で呼ぶと、陸は困ったように微笑んだ。


…そんなに嫌?


私はチクリと胸が痛んだ。


昨日、昔の事を思い出したからかな…


朝からそんなふうに考えたくないのに、何かが胸に刺さって仕方がない。


私はモヤモヤとした気持ちを抱えたまま朝食を食べた。


「私、準備してくるから。
少し待っていて頂戴?」


私は急いで朝食を済ませると、リビングを出て階段を駆け上がった。


部屋の扉を閉めて、ベットに座った。


ちらりと机を見た。


机の上には陸に渡す予定のノートが三冊積まれている。
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