君の瞳が愛をささやく
私が言うと、陸が優しい微笑みを浮かべた。


「莉緒もだろ?
…昔からそういう所変わらないな。」


「そういう所?」


私が首を傾げると、陸は微笑みを浮かべたまま私の頭を撫でた。


「澪ちゃーん!!」


「澪ー♪」


急に周りが騒がしくなった。


いつの間にか、選手の入場が始まっていた。


「臣、莉緒、陸くん!
こっち空いてるぞー♪」


ご機嫌な父が手招きしている。


臣は走って席に座るなり、澪ちゃんを見るのに夢中。


私達も席に着いて、澪ちゃんを見た。


私達の学校から唯一県大会に進んだ澪ちゃんは、凛としていて格好良く見えた。


澪ちゃんが人気な理由が良く分かる。
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