君の瞳が愛をささやく
「陸、皆は?」


「お弁当食べるために外に行った。
俺達も行こう?」


陸は、私が迷わないように待っていてくれたんだ。


「ええ♪」


私達は並んで歩きだした。


「さっきの、陸上部の子達?」


「そう。
なんだかんだ言いながら、澪ちゃんを応援したくなったみたいね。」


「そっか…
莉緒に声をかけられなかったら、決勝見たあと黙って帰るつもりだったんだな。
莉緒のお陰で気まずくならなくて済んだんじゃないか?」


陸が優しく言った。


「そうだと良いけど…」


なんだか恥ずかしくなって、私は陸を見れなかった。


「姉さん、陸兄!
こっちこっち♪」


臣が手を降っている。


澪ちゃんは既におにぎりを頬張っていた。


「早く行かないと食いっぱぐれるな♪」


陸が楽しそうに笑った。
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