君の瞳が愛をささやく
臣は嬉しそうに笑った。


「そっか♪
じゃあ俺達もそろそろ行くか?」


陸が微笑んだ。


「うん。」


「陸兄も打ち上げ来てね?」


「分かった。
澪ちゃんによろしくな?」


陸はそう言うと、私の手を握った。


えっ?


私は訳が解らずに、陸に連れられるままに会場を後にした。




「臣くん。
今の人、莉緒会長の彼氏?」


「うーん…」


陸上部の一年が興味津々で二人を見ていた。


「もう少しでそうなる予定かな♪」


澪が嬉しそうに言った。


「そうなんだぁ♪」


陸上部の皆が羨ましそうに笑った。


澪が俺を見ながら微笑んでいる。


多分その答えが一番正しい。


二人の後ろ姿を見送りながらそう思った。

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