君の瞳が愛をささやく
しばらく歩くと、見覚えのある景色が広がった。


「あれ?
ここって…」


確か…


「覚えてた?
昔良く来た森林公園。」


こんな所にあったんだ…


小さい頃は遠出した気分だったけど、大人になるとこんなに違って感じるのかと驚く。


「昔ここでキャンプしたよね?」


確かあの大きな木の下辺りで。


「そうそう♪
莉緒は、風の音が怖くて寝れないって泣いたよな?」


「私?
陸が泣いたんじゃなかった?」


「俺じゃないよ!」


私達は大きな木の下で少し睨み合った後、顔を見合わせて笑った。


「懐かしいね♪」


私が言うと、陸はコクりと頷いた。
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