君の瞳が愛をささやく
「でも、なんでここに?」


私は首を傾げた。


「んー?
…なんとなくかなぁ?」


なんとなく?


「ふーん…」


陸は困ったように笑うと、木陰の芝生に座った。


私も陸の横に座った。


「あっそうだ!」


私は鞄の中からノートを取り出した。


朝慌てて鞄に入れたから、表紙が少し折れていた。


「はい、これ。」


陸は受け取ると、ノートをパラパラとめくった。


「…いつもありがとな?」


陸はノートを見つめながら言った。


「自分の勉強のついでだから。」


私は芝生をいじりながら言った。
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