君の瞳が愛をささやく

そのまま私の手を下げると、泣き顔でぐちゃぐちゃになった私を見つめた。


「…莉緒。」


陸は私を抱きしめると、優しく頭を撫でてくれた。


私は抱きしめられたまま、陸の背中に腕を回して軽く叩いた。


「…遅いよ！」


「うん。」


「…私がどれだけ待ってたが分かる！？」


「うん…ごめん。」


「バカ…陸のバカ…」


「うん。」


私は涙でぐちゃぐちゃの顔を陸の胸に埋めながら言い続けた。


陸は優しい声で返事をしながら、私の背中を撫で続けた。


私が泣き止むと、陸はしばらく黙ったまま私を抱きしめていた。


「莉緒。
俺の彼女になってくれる？」


体を少しだけ離し、陸が私の目を見ながら言った。