君の瞳が愛をささやく

「な、なんすか？」


「合格よ♪
君、歌手にならない？
いえ、なるのよ！！
君ならトップに立てるわ♪」


その勢いに巻き込まれるように、俺はよっちゃんの事務所に入った。


バタバタとデビューが決まり、あれよあれよと一位になり、気が付けば『今音楽界で一番人気のRIC』なんて大袈裟なタイトルが付くくらいになっていた。


皆が俺に頭を下げる。


年配のプロデューサーが、出演交渉をするために俺を褒め讃える。


最初は慣れなかったこの世界も、三年も経てば嫌でも慣れるもんだ。


新人の割には人気が続いてる方だし、同じ業界の人からも好かれている方だと思う。