君の瞳が愛をささやく
今日になってバタバタと掃除しているだろうなって、莉緒にはお見通しだったらしい。


お言葉に甘えて掃除を続けることにした。


1時調度にチャイムが鳴った。


「はい。」


オートロックのディスプレイに莉緒が映っている。


『掃除終わった?』


莉緒は意地悪な微笑みを浮かべている。


「…終わりました。
8階のC号室だからな?」


オートロックを解除しながら言った。


『了解。』


莉緒がエントランスに入ったのを見届けてから画面を切った。


しばらくして玄関のチャイムが鳴った。


「いらっしゃい♪」


「お邪魔します。」
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