君の瞳が愛をささやく
莉緒にしては珍しく女の子らしい可愛い格好をしている。


ライトグレーのショートコートに薄いピンクの花柄スカート。


「すごいマンションね?
入口の警備員さんにジロジロ見られちゃった。」


莉緒はそう言いながら笑った。


あっ、スリッパ出し忘れた!


俺は慌てて下駄箱を開けてスリッパを出した。


「…普段から掃除しないからぐちゃぐちゃになるのよ?」


莉緒は下駄箱を見ながら苦笑いを浮かべた。


「…すみません。」


莉緒の荷物を預かってリビングに通した。


「さすがRICね。
すごい部屋…」


莉緒はキョロキョロと視線を動かしながら言った。
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