君の瞳が愛をささやく
「医者になるのに、どこの大学出身かなんて関係ないわ?
要はその人のやる気と実力と心がけ次第よ?
それにK大には最新機器も揃ってるしね♪」


莉緒に迷いはなかった。


…迷ってるのは俺の方だ。


俺のせいで莉緒を縛っている…そんな気がして仕方ない。


「隆也さんや里美さんはなんて?」


「何も言わないわよ?
莉緒のしたいように夢を目指しなさいって言ってくれてるわ♪」


さすが放任主義。


それだけ子供を信頼してるって事だけど…


はぁ…


負い目を感じるのは俺だけか。


莉緒は楽しそうに受験勉強をしている。


莉緒が良いならそれで良いか…


そう思うしかない。
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