君の瞳が愛をささやく
…なんか嬉しいかも。


俺は足取り軽やかに、莉緒の元へ向かった。


廊下から教室を覗くと、窓際の一番前に人だかりが見えた。


男がニヤニヤしながら話し掛けているのが見える。


「なんか自信ありげじゃん?
受かりそうだねー、お互い♪」


「…そうですね。」


「合格したらお祝いしようよ♪
連絡先教えて?」


「他の友達も一緒で良いよー♪」


「…結構ですから。」


「「クールだねー♪」」


その中心にいるのが莉緒だと分かり、俺はドシドシと足踏みしながら教室に入った。


「…何やってんの?」


そのうちの一人に後ろから声をかけると、男は不機嫌そうに振り返った。


「陸!」


平静を装っていた莉緒が、あきらかにホッとした笑顔を浮かべた。
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