君の瞳が愛をささやく
「試験どうだった?」


校門を出た所で莉緒が言った。


「まあまぁかな?」


「そう♪」


莉緒は嬉しそうに笑った。


「何?」


俺が莉緒の顔を覗き込むと、莉緒がクスッと笑った。


「まあまぁだけど、頑張ったんだろうなって思ったら…
試験受けてる時の陸の姿を見たくなったのよ♪」


…おちょくる気満々かよ?


俺は苦笑いを浮かべた。


そのあと地元のレストランで食事をして、莉緒を家まで送ってから帰宅した。


レストランではテストの話しも仕事の話しもしない、ただただ穏やかな時間を過ごした。


家に着くと同時に莉緒からメールが来た。


『今日はお疲れ様。
仕事で忙しい中、頑張ってくれてありがとう。
その姿だけで十分伝わったよ?
だから…無理しなくて良いからね?』
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