タイセツなキミよ、サヨウナラ
タイセツな
キミと出逢ったのは、オシャレなペットショップ。

白くてフワフワの毛に、所々に見える黒くて丸い模様。

大きな、蝶のような耳。

クリクリした目。

長い尻尾。


「可愛い~。この子がいい」

小学校二年生の主人公が、その犬を指差して両親にねだった。

「あ、可愛い犬。値段もそんなに高くない。よし、この犬にしよっか」

車の中で、お母さんとお父さんと主人公は名前を考えていた。

「あんたは、何がいいと思う?」

主人公は、ありきたりな名前ばかり言った。

ポチ
シロ
ジョニー


「ん~。微妙じゃん。なら、意味をこめて…ファイトのファイにしない?」

「いいね」

犬の名前はファイ。

可愛い可愛い子犬。

ちなみに、室内犬。
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