タイセツなキミよ、サヨウナラ
今度は、目を覚ますことはないんだけれどーー…。


ポタポタ…。


主人公の目から、涙が零れた。

なんで、七年も逢わなかった?

あんなに優しくて可愛い犬、もういないのに。

なんで…。


「ファ…イ…っ!ごめん、ごめん…」

謝るしか、できない。

謝ったって、変わらない。

「ファイ…ファイ…っ!せめて、ゆっくり…ゆっくり、休むといいよ。じゃあね、ファイ。本…当に…ごめん」

ふわっ


手に、暖かいものを感じた。
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