近代化

「じゃあ、俺こっちだから」

と言って龍野は走って行った

僕は何故か龍野の背中を見送った。

何故か寂しくなったんだ

「バカらしい」

そう言って、僕もまた歩き出した。


僕は空を見上げた

相変わらず雲は悠然と空を泳いでいる

雲を見つめる。

雲は見下ろす


この雲はきっと僕をもう見ることはないだろう。


いつかは消えるのだから

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