近代化
「おい!!そこで何をしている!!」
管理人らしきおじさんが怒鳴って来た
「すみません」
龍野は素直に謝った
「好奇心でこんなとこに来るんじゃない!!
かえりなさい」
「はーい」
そう言って、急いで出ていった
ここは、本当に名所なんだ。
もしかして知らなかったのは僕だけだったりして。
「怖いおじさんだったな」
「そうだね」
「じゃあ俺帰るから。帰り方わかるよな?」
「うん」
「ばいばい」
「ばいばい」
龍野は走って、横断歩道を渡った。
後ろ姿を見送りながら、何故か急に寂しくなった。
「僕も早く帰ろう」