近代化
次の日。
「龍野くんは、転校しました」
と先生がみんなに言ってきた。
クラスが騒ぎ出した
「あいつ、何も言ってなかったじゃん」
「先生、それ本当?」
など口々に言っていた
そんなの先生に言っても仕方ないことなのに。
僕は、龍野が言った通り、冷めてるらしい。
何も感じない。
ただ、ああ、転校したんだな。と思う程度だった。
休憩時間
「あいつが言わないなんて、おかしいと思わないか?」
と小林が言い始めた。
それからみんな口々に言う。
言わなかったから仕方ないじゃん
と僕は思った。
みんな信じていた者に裏切られた感じなのかな。
それは少し大袈裟か
「おまえ、何か言われてないか?」
と急に小林が僕に話をふってきた
教室が静まりかえる
「え…」
んなの急に言われても困る。
「どうなんだよ」
「…何も言われてないよ」
みんなまた騒ぎ始めた。
いい加減、ウザイ。