近代化

「高梁くん。君は授業を聞いているのかね?」


今度はおっさん先生が言ってきた

「聞いてますよ」

僕がこう答えると、おっさん先生は口を尖らせ

「嘘をいうな。君は聞いてなかっただろ?
先生は知っている」


こいつは僕の何を知っているというのか。
百文字以内に説明してほしい。

ま、僕という人間が、百文字以内で収まる人間ではないけど。


もちろん、おっさん先生も


ていうか、どっちみち決めつけるのなら、最初から聞いてくるな

自分の意にあわない答えが返ってきたからと言って

拗ねるのなんて、ガキだな

ま、とりあえず謝っとくか

「…すみませんでした」


「最初から素直に謝っとけばいいだ」

と言って、授業を再開した

しかしよくこんな奴が、先生になれるな。


ま、先生なんてみんなこんなものか。

生徒を見下してるもんな。

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