【短】最後に君に。

あと一週間

あと一週間の間に…!!

俺がそんな事を考えてたら番人さんは静かに口を開いた。
「あと一週間、、自由に地上に下りる事を許可する。」
「え?昼でも良いの?」
いつもは夜しか下りれないのに。

「あぁ構わない。あと一週間、天国逝くまでに1度だけ誰かの夢に入る事が出来る。よくタイミングと話す事を決めてから俺に言え」
「あ、はーい」
俺が返事すると「健闘を祈る」とだけ言って番人さんは居なくなった。

「まぁどうすりゃいいか分からないけど、、とりあえず地上に行ってみるか」
俺はそう考えながらとりあえず地上に下りた。


「おぉー…久々に人の居る学校に来たぞ!!」
なんて呟いても誰にも聞こえてない。
まぁ仕方ないよな

俺はふわふわと浮かびながら学校を散策していると、鈴夏を見つけた。
「おぉー体育かぁ、鈴夏運動出来ねえからな」
笑いながら一人で言ってから座って授業風景を眺めた。


―…
「じゃーね!鈴夏!!また明日~」
「うん、、バイバイ!」

夕方、鈴夏は部活をしてないから学校が終わったらすぐに帰る。

友達と笑って話してるけど、、前のような笑顔じゃないんだ。

見えてないけど鈴夏の隣を歩く。
もちろん俺の定位置であった車道側。

いつもなら笑顔で俺を見て歩いていたのに、俯いてiPodを聞きながら歩く鈴夏。

せっかくいい天気なのに、、生きてるから見える世界があるのに鈴夏はもったいないと思う…。

そう思ってると家についたから鈴夏は中に入って行った。
「はぁ…どうするかなぁー」

夢に出られるのは一回だけ。
しかも時間は短いよなー…何を伝えるかだよな。

「とりあえず帰るか…」
俺は今日は空へと帰ることにした。


天国に逝くまであと7日―…



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