炬燵 (短編)
靴下
炬燵では決まって靴下を脱いだアナタ。
炬燵に足を入れて、器用に足の指先で脱いでたっけ。
そして、気が付けば炬燵の中は迷子の靴下が何足も温められてて。
「片っぽ、しらね?」
「コタツの中じゃん?」
「そっか」
「探さないの?」
「だって、布団めくったら寒いじゃん」
そう言って、タンスから新しい靴下を出して外出する。
あたたかな空気を逃がさないように。
四角く温められた空間は、アナタにとって宝物だったのかな。
炬燵に足を入れて、器用に足の指先で脱いでたっけ。
そして、気が付けば炬燵の中は迷子の靴下が何足も温められてて。
「片っぽ、しらね?」
「コタツの中じゃん?」
「そっか」
「探さないの?」
「だって、布団めくったら寒いじゃん」
そう言って、タンスから新しい靴下を出して外出する。
あたたかな空気を逃がさないように。
四角く温められた空間は、アナタにとって宝物だったのかな。