幼なじみ攻略法-便乗したいお年頃-
気付いたら荷物を
落としていた。
その音に
那智君達は気付いたらしく
こっちをむいた。
「えみり先輩っ。」
那智君が近づいてくる。
初めて正面からみた那智君は、眉間にシワが寄っていたけど
想像なんかよりずっと
綺麗で可愛い顔をしてた。
私は余計に辛くなった。
今何を言われても
きっとうまく返せない。
「えみり先輩。」
そんな顔でみないで。
そんな焦った声で
呼ばないで。
心が余計に乱されちゃう。