コイツも好きで、アイツも好きで。
私たちのクラスは3階。職員室は1階。
話しているとすぐに教室についた。
…ついてしまった。
「席戻るの嫌だよ美保ー…」
「だーいじょぶだって!」
「でも……」
「おとなしめの瞳美には嫉妬も何も生まれないっしょ♪」
「そっか…普通にすごしてれば…ね。」
そうだよ、そうだよね…!
「…茂木が好きになんなければね」
美保がポツリ、と言った。
「え?」
っていうか意味わかんないしよく聞こえなかったし。
「ううんっなんでもないって!ほら、授業始まるから!」
「うっうん、じゃあまた。」
なんだろ?どういう意味?
私には何もわかんないって…―。